
孤独な少年ルイスをめぐる児童文学シリーズの第二作。古い屋敷や謎めいた品々を舞台に、闇に潜む何かと向き合う物語が綴られる。深い藍と紫を基調にしたカバーは、薄暗い室内に立つ四人の人物と、鋲を打った古びたトランクを中心に据える。タイトル文字は欠けたような輪郭の和文書体で、闇の中からゆらめき浮かび上がるよう配され、下部には英題が淡い藤色で控えめに刷られる。陰影に沈むイラストと不穏に揺れる書名の質感が、物語の奥に潜む気配を静かに引き寄せる。

著ミラン・クンデラ、西永良成
装丁田中久子
装画横山雄
集英社 / 2024年
文学・評論