
women-only国家「ウラミズモ」を舞台に、国家・性・言語をめぐる思考を神話的想像力で描いた長篇。男性が「保護牡」として限られた地に囲われる反転世界の中で、書き手は制度の襞を執拗に押し開いていく。表紙は白地に水色と黄、若草色だけで構成され、結晶めいた縦長の塔、揺らぐ炎のような形、放射状の線、同心円の波紋が版画調のかすれを伴って繰り返される。右側に黄色の縦長帯を落とし、明朝のタイトルと著者名を端正に置く構図が、増殖する図像を制度の枠で抑える緊張を生み、本文の主題と静かに響き合う。
著カルメン・マリア・マチャド
装丁鈴木千佳子
装画鈴木千佳子
エトセトラブックス / 2020年
文学・評論