
スティーヴン・キングの作品世界を、18世紀ゴシック・ロマンスから現代に至るアメリカン・ホラーの系譜のなかに位置づけて読み解く批評集成。カバーには、階段のある室内で水が床一面に張り、白いドレスの女性が仰向けに横たわる薄暗い写真がフルブリードで配される。タイトルは右上に白の角ばった明朝で控えめに置かれ、下半分には黒地の帯に「恐怖をベストセラーにした男」と太い書体が大きく被さる。日常の家屋に滲み出す異物としての恐怖——その手触りが、静かな画面と荒々しい文字組の落差から立ち上がってくる。
著Sollée、KristenJ、松田、和也
装丁大倉真一郎
装画ヒグチユウコ
青土社 / 2021年