一覧に戻る文学・評論むらさきのスカートの女今村夏子むらさきのスカートの女」を観察しつづける語り手の視線が、やがて同化と境界の揺らぎへ滑り落ちていく中篇。表紙では水玉模様の白い布を頭からすっぽりとかぶった人物が描かれ、その下からは四本の脚が静かに覗く。淡い灰色の背景に素朴な筆致で置かれた図像は、ふたりがひとつの覆いの内に紛れる瞬間そのものであり、題に潜む観察と同化の不穏を、抑えた声で写し取っている。About出版社朝日新聞出版出版年2019年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁田中久子(アンサンブル)装画榎本マリコAmazonで見る