一覧に戻る文学・評論クローゼット千早茜美術館の衣裳補修室で働く女性と、服に強迫的にこだわる青年。それぞれの「身に纏うもの」を通して、痛みや欲望、自分を保つための鎧のような衣服が描かれる長編小説。淡い水色の地に、コルセットとクリノリンだけが残された人体のないドレスが線描で浮かぶ。編み上げの紐は解け、骨組みの籠は宙に吊られたように軽く、装いと不在が同時に立ち上がる。中身を欠いた衣裳が、自我のかたちを問うこの物語の佇まいに静かに重なる。About出版社新潮社出版年2020年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁新潮社装幀室装画石井理恵Amazonで見る