一覧に戻る文学・評論海に降る題からは、海の深みへと何かが降りてゆく静謐な物語の気配が立ち上がる。漆黒の地にぽつんと浮かぶのは小さな黄色い潜水艇、その足下には水鏡のような反射が広がり、周囲を粉雪とも気泡ともつかぬ白い粒子が舞う。大きく抜かれた白い明朝のタイトルだけが、深く沈んだ闇を切り裂くように立ち上がる。「降る」という動詞の重さを、海中の無音とともに受けとめる装い。About出版社塩田雅紀出版年2012年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁鈴木成一デザイン室(協力=遠藤律子)装画塩田雅紀