一覧に戻る文学・評論カサンドラ夜の海に灯りを抱えたまま航く一隻の船。その船名に古代の予言者の名を重ねた物語は、聞き届けられなかった声と過ぎゆく時間の影を静かに辿る。藍と紺を塗り重ねた水面の上、客室の窓だけが暖色の点となって連なり、緻密な線描が船体の質量と海上の静けさを同時に伝える。タイトルの朱が闇のなかの船灯と呼応し、不穏と郷愁の境目に物語を立ち上げる。About出版社KADOKAWA出版年2015年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁高柳雅人(角川書店装丁室)装画影山徹(東京イラストレーターズソサエティ)