
エリザベス女王自身が宮廷で起きた事件の謎に挑む英国発のミステリ。原題「THE WINDSOR KNOT」が示すとおり、王室の威厳と私的な機知が同居する一作だ。クリーム色の地に金の罫線で枠を組み、女王像・王冠・ハイヒール・コーギー・サラブレッド・ティーセット・王室紋章といったモチーフを焦茶のシルエットで散らした構成。版画調の質感と直線的なグリッドが、上品さと事件譚らしい緊張感を同時に立ち上げている。落ち着いた配色のなかに散りばめられた象徴が、女王という探偵役の輪郭をそのまま図像化している。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論