一覧に戻る文学・評論嘘と正典小川哲歴史と虚構、記憶と改竄を主題に、時間や思想の根幹を揺さぶる六篇を収めた短篇集。落ち着いた青灰色を地に、白く豊かな髭をたたえた思想家の肖像が大きく据えられ、頭頂部からは砂時計や懐中時計、トランプ、白い鳥、家、旗といったモチーフがピクセル状に砕けて飛び散る。墨の濃淡で刻まれた重厚な銅版画調の人物に対し、上部のコラージュは軽やかで断片的、両者の対比が「揺るがぬ正典」と「綻び拡散する嘘」の往還を視覚化する。タイトルの白い明朝が、その境界を静かに貫いて立つ。About出版社早川書房出版年2022年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁早川書房デザイン室装画旭ハジメAmazonで見る