一覧に戻る文学・評論弾正星弾正」の二字を冠した一篇。深紅の布が翻る背景の前に、長髪を振り乱した男の上半身が大きく描かれる。土気色の肌、引き締まった頬と顎髭、こちらを射抜くような眼差し——絵筆の勢いと陰影がそのまま残る筆致で、人物の体温までが立ち上がってくる。白く太いタイトル文字は絵の上に堂々と据えられ、絵画の熱を断ち切るように画面を引き締めている。図像の生々しさと書体の硬質さが拮抗し、一人の男の像を強く刻みつける装丁である。About出版社寺田克也出版年2014年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁高柳雅人(角川書店装丁室)装画寺田克也