
図書館を訪れる人の心と体を、本という処方箋で受け止める——タイトルが告げるその物語を、本を載せた台車を押す若い人物の柔らかな笑みが静かに引き受ける。表紙は淡い線で描かれた人物画に、罫線と項目欄を備えた診察カルテ風の用紙が重なり、その枠内に著者名が書き込まれる構図。「図書館」は黒、「ホスピタル」は橙の手書き風カタカナで二語の橋渡しを可視化し、窓から差す午後の光が全体を穏やかに温める。本と医療、ふたつの居場所を地続きにする装い。
著赤坂真理
装丁鈴木成一デザイン室
装画夏目麻麦
河出書房新社 / 2012年
文学・評論