
ジュール・ヴェルヌが1888年に発表した冒険小説の新訳版。難破して無人島に漂着した十五人の少年たちが、力を合わせて二年間を生き抜く姿を描く古典である。表紙には砂浜に集まる少年たちの群像と、奥に座礁したスクーナー船、椰子の木、舞う海鳥たちが繊細な線画で描かれる。淡い水色の空と砂の黄土色を基調に、原題「DEUX ANS DE VACANCES」と邦題だけが鮮やかな朱で差し色となり、古典的挿絵の趣と現代の装丁感覚を穏やかに橋渡ししている。
著詠坂雄二
装丁川谷康久
装画つくみず
新潮社 / 2019年
文学・評論