
歴史に名を残す文人や偉人たちの破天荒な酒のエピソードを集めた、酔いをめぐる人物評伝エッセイ。淡いベージュの地に、墨の濃淡で描かれた人物たちが盃や徳利を傾けながら散らばり、その上に朱に近い橙色の縦長の色面が三つ、段差をつけて重なる。題字は白く抜かれて色面に明朝で据えられ、酔態のスケッチと端正なタイポグラフィが画面の中で拮抗する。下部の白い帯には赤の引用文と密集した目次的な文字組みが置かれ、騒がしい酒席を一枚に封じ込めたような賑わいと節度の同居が、本書の語り口そのものを予感させる。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論