一覧に戻る文学・評論蓮の数式遠田潤子深い夜の池に蓮の葉が浮かび、その中央に開かれた一冊の本と紅い一輪の蓮、そして細い赤鉛筆が静かに置かれている。数式と物語、理と情のあわいに揺れる人間の機微を描いた長編である。藍を含んだ濃紺を基調に、青緑の葉群がやわらかな絵画的タッチで重ねられ、水面には数字や白い蕾がほのかに散る。タイトルは明朝で控えめに白抜きされ、紅蓮と赤鉛筆だけが熱を帯びる。沈黙の水底から数式が立ちのぼるような、静謐と緊張の同居する装い。About出版社中央公論新社出版年2016年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁鈴木久美(角川書店装丁室)装画牧野千穂Amazonで見る