
フランス革命前夜、十代のマリー・アントワネットの揺れる日々を、現代的な口語の日記体で綴った一作。表紙は淡いピンクと白の縦ストライプを背景に、結い上げた白髪と薔薇色のドレスをまとった少女が、片手にスマートフォンらしき鏡面を掲げ、もう一方でパグを抱き寄せる構図。タイトルは明朝体の和文と筆記体の「Rose」を重ね、シャンデリアのような華やかさと、自撮りする少女の親しみやすさを同時に差し出す。歴史と現代がふわりと溶け合う、軽やかな入り口の装い。

著渡辺淳子
装丁鈴木久美
装画マメイケダ
光文社 / 2020年
文学・評論