一覧に戻る文学・評論雷と走る千早茜逆立つ毛が雷光のように流れ、青や朱、黄の滲みがひとつの犬のかたちに重なる。幼い「私」と運命の相棒との絆、そして裏切りの記憶を「罪と罰」として綴る長編。表紙では水彩の滲みと白い余白が生き物の輪郭をやわらかく溶かし、まなざしだけを鋭く残している。背の毛は炎にも雨にも見え、走り抜けたものの残像のようでもある。文字は細い縦組で控えめに添えられ、画の動きを邪魔しない。記憶と疾走の手触りが、紙の上にかすかに留まる一冊。About出版社河出書房新社出版年2024年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁大久保伸子装画入江明日香Amazonで見る