一覧に戻る文学・評論野川長野まゆみ転校してきた少年が、自然観察に長けた級友や担任との関わりを通じて、土地と人の記憶を編み直していく物語。俯瞰の構図で蛇行する川が画面を縦に貫き、深浅さまざまな緑が層をなして武蔵野の地形をかたちづくる。手前の土手に立つ三人の小さな人影、空を斜めに横切る一羽の鳥、遠景にかすむ鉄塔が、視線をゆっくり奥へと運ぶ。掠れた白の題字は手描きの筆致を残し、絵の余白に静かに置かれている。川筋を辿るような目線そのものが、この物語の歩幅と重なる装丁である。About出版社河出書房新社出版年2014年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁名久井直子装画木内達朗Amazonで見る