
韓国の人気翻訳家が日本の和歌65首を読み解き、千年の時と国境を越えて響く〈恋の歌〉をめぐって綴ったエッセイ。表紙は、淡い水色の線描で植物と西洋風の建築物が混在する庭園のような景色が一面に広がり、その上から朱赤の和文タイトルと著者名が縦に配される。線の細さと色の透明感が、葉擦れのような繊細さを画面にもたらし、赤の文字だけが熱を持って立ち上がる。異なる土地の風景と異なる時代の言葉が静かに重なる、その距離と近さを一枚に映した装いである。
著ベンジャミン・カーター・ヘット
装丁鈴木千佳子
亜紀書房 / 2020年
歴史・地理