ノンフィクション
中国 古鎮をめぐり、老街をあるく
多田麻美
北京でも上海でもない、中国各地に残る古鎮や老街を旅したノンフィクション。窰洞や円楼、剪紙や年画など、昔ながらの暮らしと独特の文化が息づく町や村の移ろいを丁寧に書き留める。表紙は淡い水色を地に、回廊と人物を写した二点のモノクロ写真をそれぞれ青と赤の単色で刷り分け、縦組みの明朝でタイトルを大きく据える。下半分には未晒しのクラフト調の帯を巻き、赤の太字で「北京でも上海でもない中国の奥深さを行く。」と添える。色を絞った写真と素朴な紙の質感が、観光地ではない土地の時間の濃度を静かに伝えている。