
31歳でアメリカ・ウィスコンシンへ渡り、英語の海に飛び込んだ著者による2年間の異文化滞在記。年齢を重ねてから外国語と他者の生活に身を浸すことの戸惑いと発見が、日記の体で綴られる。表紙は白地に、淡いピンクと藍色の二色だけで描かれた女性の上半身。顔の輪郭や首筋はピンクのなめらかな線で、髪は藍の太い筆致で塗り重ねられ、水平の藍の帯が背景を横切る。手描き感のある筆致と、英文タイトルの細いセリフ書体が淡白に余白へ放たれ、未知の土地で自分の文体を探す日々の静かな高揚と心細さを、二色の手の運びがそのまま写しとっている。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論