
芸術にまつわる思考と実践を、自身の言葉でまっすぐ綴った一冊。表現すること、生きること、依拠する場としての芸術について、率直なステートメントが連なる。カバー全面に広がるのは、蛍光ピンクと赤を主調にした少女の肖像画。荒い筆致で塗り重ねられた背景に、ひび割れのようなテクスチャと細かな描線が走り、絵そのものが叫びのような熱量を帯びる。右側に黒い明朝で大きく組まれたタイトルと、画面左を縦に流れる本文の引用が、絵画の混沌を整える額縁の役割を果たし、宣言文としての強度を画面ごと立ち上げている。
著平沢逸
装丁川名潤
カバー写真竹之内祐幸
講談社 / 2024年
文学・評論