
歴史学者ふたりが、ロシアによる侵攻という出来事の背景にあるウクライナの歴史・文化・東欧の文脈を、中学生にも届く言葉で語りなおす一冊。表紙は白地を大きくとり、装飾的な文様の器に盛られたボルシチと、花柄が縁取る木の蓋、添えられた木匙が手描き調のイラストで穏やかに配される。タイトルは「ウクライナ」のみ大ぶりに、副題と著者名は端正な明朝で抑えた組み。報道で消費される国名ではなく、食卓の温度から土地を知るための入口として静かに開かれている。
著尾崎世界観
装丁古屋郁美
文藝春秋 / 2019年
文学・評論