
深夜のコンビニ「MiyukiMart」を舞台に、ささやかな客たちが交わす言葉と人生の機微を綴る短編集。表紙は、青く沈んだ夜空と暗いマンション群を背に、店内から漏れる橙色の光がアスファルトの駐車場をぼんやりと照らし出す情景画。開いた自動ドアの奥に小さく立つ人影、隅に置かれた赤いベンチや自転車が、雨上がりのような濡れた路面に映り込む。タイトルは右上にゴシック体で縦組みされ、画面全体が深い茜色の階調にまとめられている。眠れぬ街の片隅に灯る、静かな避難所のような気配がそのまま装丁になっている。
装丁五十嵐徹
装画丹地陽子
丹地陽子 / 2014年
文学・評論