幼い頃から推理小説を愛してきた「僕」が、近所に住む少女との関わりを通して「名探偵」になっていく姿を描く連作長編。日常の小さな謎から大きな事件へと、人生の節目ごとに探偵としての輪郭が形作られていく。表紙はイラストレーションで、長い髪を持つ少女の柔らかな表情と、向き合うように佇む後ろ姿のシルエットを夕暮れの光が包む。タイトルは白の細い明朝で大きく分散配置され、中央の桃色の菱形にローマ字と著者名が静かに収まる。光のフレアが画面に散る構図が、青春のなかで芽生える観察と直感の瞬間をそのまま掬い取っている。