
太陽の男 石原慎太郎伝
『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』に続く作家評伝。『太陽の季節』で戦後日本を撹拌した「無意識過剰」「価値紊乱者」を、三島由紀夫との交錯と離反を軸に読み解く。都知事と副知事として同じ庁舎で言葉を交わした著者だから書けた距離感があり、一周忌に合わせた書き下ろしとして世に出た。カバーは、厚塗りの絵筆が顔を掘り起こすような肖像画を全面に敷き、その上へ白の太いゴシックを二段で重ねる。文字は目元を外して置かれ、絵の激しさを削がない。人物評伝が陥りがちな「記録写真+明朝」の型を避け、対象そのものの過剰さを画面の質感に語らせている。

















