一覧に戻る文学・評論蹴爪水原涼芥川賞候補作「甘露」の著者による第一作品集。墨で描かれた鶏が木の囲いの奥に身を潜め、そこから伸びる脚と爪が画面の中心に静かに置かれる。タイトルの二字は朱赤の太書きで右側を縦に貫き、白地と墨の濃淡を一筋の赤が切り裂く。著者名は左上に端正な明朝で控えめに添えられ、絵の余白にはごく小さな手書き文字がひそむ。静かな佇まいの内側で、刹那の鋭さがふいに身を起こす——表題が放つ予感を、紙面そのものが孕んでいる。About出版社講談社出版年2018年判型四六判 / A5判 サイズジャンル文学・評論Credits装丁鈴木成一デザイン室(協力=遠藤律子)装画村上早Amazonで見る