
村上春樹を長年取材してきた記者が、作家の言葉と行動を近年にわたって追ったルポルタージュ。コロナ禍に語られたロングインタビューも収められている。表紙は黒い線描に、黄・緑・橙の三色だけを差したフラットなイラストレーション。窓の格子を背景に、ターンテーブルへそっと針を落とす手、その上でさえずる小鳥、傍らに置かれた鉢植えが配される。音楽と日常への眼差しを通して語られてきた作家の輪郭を、装丁もまた、控えめな彩りと余白で静かに写しとっている。

著ミラン・クンデラ、西永良成
装丁田中久子
装画横山雄
集英社 / 2024年
文学・評論