
警察庁図書館を舞台にした、古野まほろによる警察小説シリーズの一作。組織の奥深くを舞台に、事件と謎が静かに進行していく。カバーは夜の商店街を俯瞰した精緻なイラストレーション。青灰色に沈む家並みの只中、一軒の建物だけが橙色の炎に照らされ、暗闇のなかで強い焦点をつくる。タイトルは右に大きく白で縦組み、左には著者名と『警察庁図書館』のロゴが小さく整然と並び、静と動を画面のなかで対比させている。眠る街にともった一点の火が、組織の闇に差し込む不穏な光のように立ち上がる装丁。
著増田忠則
装丁國枝達也
装画小山義人
双葉社 / 2023年
文学・評論