一覧に戻る文学・評論ひとよ徳子+桑原+裕子+長尾舞台の戯曲をもとにした小説版「ひとよ」。ある雨の夜に起きた家族の事件と、十五年後の再会を描いた一夜の物語である。表紙には、街灯がぼんやりと滲む深い夜の道路と、ぽつんと停まる一台のタクシーが油彩の筆致で描かれる。手前の草むらやガードレールは粗いタッチで沈み、奥の闇と光だけが浮かび上がる。タイトル「ひとよ」の白い手書き文字と、控えめに添えられた“one night”の細い欧文が、絵の湿度をそのまま受け止める。降りやまない夜気と、家族という閉じた光の構図が、一冊のなかで静かに重なる。About出版社集英社出版年2019年判型文庫ジャンル文学・評論Credits装丁高橋健二(テラエンジン)装画agoera(welle design)Amazonで見る