
高校演劇部を舞台に、舞台監督(ブタカン)を任された少女・池谷美咲の奮闘を描く青春小説シリーズの一作。表紙は、青みがかった体育館らしき空間を背に、セーラー服姿の少女がメガホンを手に声を張り上げる瞬間をとらえたイラストが中心に据えられる。背後には台本を抱えた部員たちが配され、群像の物語であることを示唆。「ブタカン!」の三文字はくすんだピンクで大きく縦に流し込まれ、躍動するキャラクターと響き合う。青と桃の対比が、舞台裏の張り詰めた空気と部活ならではの熱を一枚に閉じ込めている。

著渡辺淳子
装丁鈴木久美
装画マメイケダ
光文社 / 2020年
文学・評論