
30年間毎日酒を飲み続けた作家が、4年前から一滴も飲んでいない——人生の寂しさと短さを酒なしで味わおうとした記録であり、断酒という決断の手触りを言葉にした一冊。淡い黄色の地に、青いマスクのような顔を持つ細い人物像が手描きで配され、まわりに小さな影のような人影が散る。タイトルは大ぶりの明朝で縦に流れ、副題は小さく寄り添う。気の抜けた線と余白が、しらふで世界に立ち直したときの心許なさをそのまま映している。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論