
小学生の「あたし」と相棒ひぐっちゃんが、消えたテディベアの謎を追う日常推理譚。鮮やかな黄色の地に、巨大な滑り台の上で語り合うふたりと、転がるくまのぬいぐるみ、散らばるノート、キャンディや宝石が手描き感のあるイラストで配される。タイトルは白抜きの手書き文字で軽やかにレイアウトされ、副題「消えたテディベア」を小さく添えることで、児童書らしい遊び心と物語の入り口を同居させている。明度の高い色彩と画面いっぱいの小道具が、放課後の探偵ごっこの気分をそのまま閉じ込めた装画になっている。

著吉野万理子
装丁城所潤
装画宮尾和孝
小学館 / 2015年
文学・評論