
群像新人文学賞から登場した著者のデビュー小説。揺らぐ時代の感受性を捉える書き手として、複数の作家・批評家から推薦の言葉が寄せられている。表紙は青を基調とした絵画で、白く咲き群れる大樹の下に川面が静かに広がり、岸辺には紫の衣をまとった小さな人物がひとり佇む。タイトルと著者名は白い縦書きで画面の左に控えめに置かれ、青の余白に溶け込んでいる。四月の岸辺という景の繊細さと、そこに立つ者の心もとなさを、装丁の青がそのまま引き受けている。
著平沢逸
装丁川名潤
カバー写真竹之内祐幸
講談社 / 2024年
文学・評論