
渋谷を舞台に、家庭にも学校にも居場所のない少女たちが街で出会い、搾取と暴力に抗いながら連帯していく長編。社会の隙間に押し出された彼女たちの声を、容赦のない筆致ですくい上げる。表紙は鮮烈なショッキングピンクを地に、制服姿の少女たちが行き交う街路をモノクロのペン画で重ねた構成。中央に大きく抜かれた白抜きの「X」が画面を貫き、タイトル文字と人物の輪郭が交差して匿名の群像へと溶けていく。蛍光色と線描の衝突が、街に放り出された少女たちの輪郭そのもののように立ち上がる。
著平沢逸
装丁川名潤
カバー写真竹之内祐幸
講談社 / 2024年
文学・評論