
17世紀フランスを舞台に、波乱の運命を生きる女性アンジェリクの物語。長く愛されてきたシリーズの完全版第5巻で、副題に「影と光」を掲げる。深い藍緑の夜空に、レースの被り物をまとい目を伏せる女性像が浮かび、背後にはぼんやりと街並みのシルエットが沈む。タイトルはやわらかな白の手書き文字で人物の上に重ねられ、絵画の静けさを乱さずに作品名を立ち上がらせる。光と陰のあわいに置かれた横顔が、副題の二語をそのまま体現している。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論