
夜通し誰かに寄り添う「見守り屋」を生業とする女性が、勤務明けの昼下がりに一杯を傾ける人気シリーズの第三作。出会いと別れを重ねながら、料理と酒に背を押されて新たな一歩を踏み出していく。表紙は水彩のタッチで描かれた焼き餃子、煮込み、たれの小皿、淡い色のグラス。卓上を真上から捉えた構図と、にじみを残した筆致が、昼の光と立ちのぼる湯気をやわらかく留める。物語の小さな祝祭が、一皿の絵から立ち上がる。

著PerrinValérie、高野優、三本松里佳
装丁鈴木久美
装画agoera
早川書房 / 2023年
文学・評論