
中国の現代文学を代表する書き手による自選短篇集の邦訳。9つの物語が、農村の暮らしや家族の機微を独特の筆致で照らしだす。表紙は白地を大きく残し、右側に縦組みのタイトルを大ぶりの明朝で力強く据える。朱と黒の判子状のモチーフ、蓮の花、牛、提灯のような器物が紙面に散らされ、本文中の小さな引用らしき手書き風の囲み文字が点景として添えられる。下部には黒帯に朱の「連科」が大きく抜かれ、墨と朱だけで構成された色面が、土の匂いを残す物語群の重みと余白をそのまま装幀の呼吸に置き換えている。
著平沢逸
装丁川名潤
カバー写真竹之内祐幸
講談社 / 2024年
文学・評論