文学・評論
ひきこもり図書館 部屋から出られない人のための12の物語
頭木弘樹
部屋から出られないとはどういう状態なのか。カフカ、ポー、ハン・ガン、上田秋成ら12人の作家の作品を編者が選び、ひきこもることの意味を文学を通して見つめなおすアンソロジー。表紙はオフホワイトの地に、アーチ窓のような連なりを深紅で抜き、その内側に小さな人影と書架らしき縦線をのぞかせる。窓の下に作家名と作品名が縦組みで並び、本文タイトルもまた赤で大きく置かれる。閉ざされた壁に開いた小窓の連なりが、12篇それぞれの世界へと続く扉のように見えてくる。