
作家のエッセイ・断章を集めた「クリーム」シリーズの三冊目。日々の思考や創作の余白に浮かんだ言葉を、軽やかな筆致でつぶやくように綴った一冊。表紙は淡いグレージュの地に、巻き毛の鬘を思わせる繊細な鉛筆画と、青の濃淡で切り抜かれた紙のドレスを据えるのみ。顔は描かれず、髪型と衣装だけで貴婦人カトリーヌの輪郭を立ち上げる省略の妙が、本文の軽妙な省察と響き合う。細い枠線と余白の取り方が、断章を一篇ずつ味わうための静かな器となっている。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論