
社会の周縁で生きる人々の痛みと、それでも続いていく日々を描く長篇小説。再生と救済が主題に据えられている。表紙には、口を大きく開け天を仰ぐ人物の顔がクレヨンか油彩を思わせる粗い筆致で描かれ、赤褐色の肌に青や緑の影が差し、剥き出しの歯と上顎が画面中央を占める。タイトルは白く細い明朝でその顔に小さく重ねられ、下半分はクラフト紙色の帯が画面を引き締める。叫びとも笑いとも判別しがたい表情そのものが、夜明け前の極限と、その先に滲む光の予感を抱え込んでいる。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論