
火・水に続く下巻のテーマは「空気」と「土」。パンを発酵させる微生物、ビールを醸す酵母、チーズを熟成させる菌——目に見えない生き物たちと人間の協働としての料理を、ジャーナリストが体験を通して綴る。鮮やかな黄緑の地に、ビール瓶・パン・チーズが版画調のコラージュで配される。茶褐色の塊に白い線で刻まれた輪郭が、発酵という不可視の働きを手の痕跡として立ち上げる。地の色の若々しさが、菌たちの営みの瑞々しさと響き合っている。

著EverettPercival、木原善彦
装丁鈴木成一デザイン室
装画吉田雨水
河出書房新社 / 2025年
文学・評論