
歌人にして中学校教師でもある著者が、教室で過ごす日々を短歌とエッセイで綴った一冊。生徒たちの苦い涙やあたたかい涙を、言葉と歌のあいだで丁寧にすくい取っていく。白地のカバーには、制服姿の少年少女がジャンプし、宙を舞うように描かれている。バスケットボール、本、ほうき、給食パンといった学校生活のモチーフが線描で散らされ、下半分は鮮やかなオレンジに塗り分けられて躍動を支える。軽やかな線と弾むような色面が、教室という閉ざされた箱の中に確かにある自由の気配をそのまま装丁にうつしている。
著ピーター・ニューエル
装丁名久井直子
亜紀書房 / 2015年
絵本・児童書