
ワーキングホリデーでオーストラリアに渡った韓国人女性が、同じ名前を持つ者だけが入れる「シャーリー・クラブ」を訪ね、そこに集う白髪の女性たちと出会う青春小説。黄と紫のビビッドな二色面を背景に、三人の女性が手描き文字の看板を掲げるフラットなイラスト。太く弾むようなカタカナのロゴも、丸みのある輪郭線も親しげで、世代差を画面の中で軽やかにならべている。名前という小さな縁が国も年齢も越えて人をつなぐ物語を、明るい色彩で祝福する一冊。

著クォンナミ、藤田、麗子、ライター
装丁鳴田小夜子
装画花松あゆみ
平凡社 / 2024年
文学・評論